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変位電流 へんいでんりゅうdisplacement current

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

変位電流
へんいでんりゅう
displacement current

真空,物質中を問わず電束密度 D の時間変化に基づいて発生する電流。∂D/∂t で表される。電束電流ともいい,アンペールの法則を一般化する過程で J.C.マクスウェルにより導入された。導体中などにおける電荷の移動に基づく伝導電流とは異なった電流で,電磁波の原因にもなる。コンデンサを含む回路では伝導電流と変位電流とは連続し,コンデンサの両極間では変位電流だけが流れる。交流電源につないだコンデンサの両極間に置かれたコイルに誘導される起電力を測定することにより変位電流の存在を実験的に証明できる。

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デジタル大辞泉の解説

へんい‐でんりゅう〔ヘンヰデンリウ〕【変位電流】

電束の時間的変化に伴って流れると想定した電流。マクスウェルが電磁場の理論において導入。電束電流

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百科事典マイペディアの解説

変位電流【へんいでんりゅう】

電流

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世界大百科事典 第2版の解説

へんいでんりゅう【変位電流 displacement current】

磁束の時間的変化が,起電力を生ずるというファラデーの電磁誘導の法則は,磁束密度B,電場をE,時間をtとすると, rotE=-∂B/∂t  ……(1) と表される。これは,電気と磁気との間の因果関係を表すものであるが,(1)の逆の関係,すなわち磁場Hと電束密度Dの関係を表す式, rotH=∂D/∂t  ……(2) において右辺の項∂D/∂tを変位電流密度という。Dは電場E,分極Pとの間に, D=εE=ε0EPの関係がある(εは物質の誘電率,ε0は真空の誘電率)。

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大辞林 第三版の解説

へんいでんりゅう【変位電流】

電束の時間的な変化に伴って流れるとされる仮想的な電流。マクスウェルが電磁場理論において導入したもの。電束電流。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

変位電流
へんいでんりゅう

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世界大百科事典内の変位電流の言及

【電流】より

…物質に付着した電荷が物質の移動によって運ばれることによって流れる電流を対流電流,または携帯電流といい,電解質や放電気体中のイオン流などがその例である。 このほか,電流には変位電流または電束電流と呼ばれるものがある。この変位電流は,電束密度が時間とともに変化すると磁場が生ずるが,これを電流が磁場をつくったものとみなして導入されたものであり,その強さは電束密度の時間的変化率に比例する。…

【光】より


[電磁波としての光]
 光が何の波動であるかを予言したのはJ.C.マクスウェルである。彼は,電磁気現象を包括的に記述する基礎方程式,マクスウェルの方程式を提出したが,その最大の特徴は,伝導電流のほかに,磁場を生ずる原因として時間的に変化する電場,すなわち変位電流の概念を導入したことにあった。彼はこれから理論的に電磁波が存在しうることを明らかにするとともに,理論から導かれるその伝搬速度が当時実測されていた光の速度と一致することから,光と電磁波とが同じものであるとの結論に達したのである。…

※「変位電流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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