…しかし,江戸時代には尺度については何の規制もなく,そのため幕末には同じく曲尺と呼ばれる尺の長さに差があった。その一つは享保尺といい,徳川吉宗が熊野の神庫から見いだした尺の写しとされ,一つは又四郎尺と呼ばれるもので,室町時代の尺工又四郎の手になるものとされ,その1尺は享保尺の1尺4厘であったという。さらに折衷尺と呼ばれるものがあり,これは伊能忠敬が1800年(寛政12)ころ日本海岸絵図の作成に当たって用いたとされ,その1尺は享保尺の1尺2厘であったという。…
※「又四郎尺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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