反対称(読み)はんたいしょう(その他表記)antisymmetric

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「反対称」の意味・わかりやすい解説

反対称
はんたいしょう
antisymmetric

ある関数 f(x) が与えられたとき,x→-x に対し f(-x)=f(x) ならば対称,f(-x)=-f(x) ならば反対称な関数と呼ぶ。2個以上の粒子が存在する系を量子力学的に取扱うとき,電子のようなフェルミ粒子の場合には,波動関数は系の2粒子の座標の置換に対して反対称でなければならないことが W.パウリによって示された。

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世界大百科事典(旧版)内の反対称の言及

【カイヨア】より

…一方,《詩のごまかし》(1944)や《文学の思い上がり》(1948)で徹底的な現代文芸批判を展開,行為と主張を一致させるサン・ジョン・ペルスこそ詩人の見本であるとの結論に達した。このような多岐にわたる問題意識はその後も衰えることなく,みずから〈対角線の科学〉と名付けた方法論によって次々に結実,とりわけイメージの起源を偶発的鋳型性に求めた《自然と美学》(1962),およびイメージの進化は対称性との闘いにあるとした《反対称》(1973)にみごとに凝縮された。【松岡 正剛】。…

※「反対称」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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