取繕(読み)とりつくろう

精選版 日本国語大辞典 「取繕」の意味・読み・例文・類語

とり‐つくろ・う ‥つくろふ【取繕】

〘他ワ五(ハ四)〙 (「とり」は接頭語)
① 不備のないようにととのえる。また、きれいにする。
蜻蛉(974頃)上「かかる所も、とりつくろひかかはる人もなければ、いとあしくのみなりゆく」
都合のわるいことや過失などをおおい隠すために、間に合わせにうわべを飾ったり、なおしてみせたりする。とりつくらう。
※洒落本・寸南破良意(1775)年季者夜食もそこそこ、うちの首尾とりつくろい、急々こっそり出て行」
③ 間に立って周旋して、うまくその場をおさめる。とりなす。とりつくらう。
※俳諧・笈日記(1695)中「杜国亭にて中あしき人の事、取つくろひて」

とり‐つくろい ‥つくろひ【取繕】

〘名〙 とりつくろうこと。整え装うこと。
史記抄(1477)一五「人にをくりたり人をしてなしたりなんどすることも別してとりつくろひもせず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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