…それは,アジア,アフリカ,ラテン・アメリカの民族解放闘争やその独自の発展を背景にし,また世界史発展の基本法則確立の視点から,この概念を抹殺してきたことへの反省が背景になっていたものと思われる。 現在,アジア的生産様式とはアジア的共同体の上に専制君主が君臨する古代専制国家のことであろうと考えるものが多くなったが,その社会の歴史的本質については依然見解が分かれている。国内の状況をみても,原始共同体とするもの(林直道,芝原拓自,原秀三郎ら),奴隷制の一類型としての総体的奴隷制あるいは,さらに前農奴的な隷属民に対する収奪に基づく社会とするもの(多くの古代史家)などの諸説があるが,次のように理解すべきであろう。…
※「古代専制国家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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