君辱めらるれば臣死す(読み)キミハズカシメラルレバシンシス

デジタル大辞泉 「君辱めらるれば臣死す」の意味・読み・例文・類語

きみはずかしめらるればしん

《「国語越語から》主君がはずかしめを受けるようなことがあれば、その臣たるものは命を投げ出して主君の恥をそそがなければならない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「君辱めらるれば臣死す」の解説

君辱めらるれば臣死す

臣下は、主君と生死苦楽をともにすべきである、ということ。

[使用例] およそ君辱めらるれば臣死す、禄をむ者が、主を殺させて安閑と生きながらえることができると思われるか[田中貢太郎*八人みさきの話|1934]

[由来] 「国語えつ・下」に見える、はんれいという大臣のことば。紀元前五世紀の中国、春秋時代のこと。越という国の王、こうせんは、国との戦いに敗れて、いったんは捕虜となりました。やがて、釈放されて国に帰った勾践は、大臣の范蠡とともに政治に励んで力を蓄え、ついには呉を滅ぼすに至ります。ところが、范蠡は、「本来ならば『君辱めらるれば臣死す(主君が恥辱を受けたら、臣下は死ななければならない)』であり、王が捕虜となったときに死ぬべきだったところ、この日まで生き永らえてきたのです」と述べて、王のもとから姿を消してしまったということです。

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