吹雲(読み)すいうん

普及版 字通 「吹雲」の読み・字形・画数・意味

【吹雲】すいうん

墨の法。〔歴代名画記、画体の工用・搨写を論ず〕曰く、古人の雲を畫く、未だ妙に臻(いた)ると爲さず。(も)し能(よ)く素(せうそ)を沾濕(てんしつ)し、輕を點綴(てんてつ)し、口に縱(まか)せて之れを吹く。之れを吹雲と謂ふ。此れ天理を得たりと。妙解と曰ふと雖も、筆蹤を見ず。故に之れを畫と謂はず。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の吹雲の言及

【水墨画】より

…それに対して現代,つまり張彦遠の同時代の絵画は,錯乱して趣がなく汚いという。その非難の対象となったものは,墨を口に含んで吹きつけて雲を描く吹雲という技法や山水画家の用いる潑墨といった技法で,その理由は線がないということであった。実際このころ,巷間で破墨とか潑墨とか呼ばれる技法が流行したようで,それらは山水樹石を主題としてとりあげ,用墨を重視して用筆すなわち線描を軽視ないしは否定するような傾向があった。…

※「吹雲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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