嚚（読み）ひすかし

精選版 日本国語大辞典

ひすかし【嚚】

〘形シク〙 (古くは「ひずかし」) 心がねじけている。ひねくれている。また、口やかましい。かまびすしい。いすかし。

※大般若経字抄（1032）「嚚 ヒスカシキ」

※滑稽本・古朽木（1780）五「女程ひすかしきものはなし」

ひすか‐しま【嚚】

〘形動〙 心がひねくれているさま。いすかしま。ひすかし。

※大智度論元慶元年点（877）五「是のごとく狂され狷(ヒスカシマニ)して、心邪海に没せり」

ひすか‐し【嚚】

〘形動〙 心がひねくれているさま。正常でないさま。〔文明本節用集（室町中）〕

※浄瑠璃・天智天皇（1692）二「虞舜と申せし賢王は父かたくなに母ひすかしに」

出典　精選版 日本国語大辞典