土壌構造(読み)どじょうこうぞう(その他表記)soil structure

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土壌構造」の意味・わかりやすい解説

土壌構造
どじょうこうぞう
soil structure

土壌の一次粒子が二次粒子単位,すなわちペッド結合または配列すること。二次粒子は断面中に顕著な特徴的なパターンを示すこともあるが,通常はそうではない。二次単位は大きさ,形および発達程度で区分される。発達程度は無構造,弱度,中度,および強度に分けられ,構造単位は垂直方向が他の2方向に比べて非常に小さい板状構造,水平方向が垂直方向に比べて小さい柱状でそのうち特に頭部が丸くなっている円柱状構造とそうでない柱状構造,および3方向の大きさがほぼ同じで,多角体状で面はまわりの境界と鋳型関係にある角塊状構造,半角塊状構造,まわりのペッドとはほとんど関係のない球状または多角体状で内部は孔のない粒状構造,多孔質な軟粒状構造に分けられ,おのおのの構造は大きさによって区分されている。

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世界大百科事典(旧版)内の土壌構造の言及

【土壌】より

…これらの国においては近年,土地の集約的利用による土壌酷使が長期にわたる場合に,その肥沃度を低下させる可能性が大きくなっている。たとえば,重量級の大型農業機械の走行が土壌構造を破壊し,古典的な輪作体系から連作体系への作付形式の転換と農薬の連用が,同一作物への寄生性生物の密度を高め,また農薬耐性病害虫を集積してそれらの生態的暴発の引金となり,有機物の還元量の減少が土壌肥沃度の低下を招き,また施設栽培における多肥が作物根の塩類・ガス障害を起こしている。 以上のように,発展途上国においても先進国の多くにおいても,現代文明は土壌資源を悪化させており,人類の生存環境としての土壌の肥沃度の維持・向上は重要課題となっている。…

※「土壌構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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