最新 地学事典 「土壌質」の解説
どじょうしつ
土壌質
soil quality
自然状態あるいは管理された生態系内での土壌機能に対する土壌の能力(capacity)のこと。土壌機能としては,植物および動物の持続的な生産性を維持する機能,水や大気の質を維持し向上させる機能,人の健康と居住を支える機能があり,土壌質を評価する場合は,土壌機能に対して土壌がもつ能力を評価する。土壌質は,土壌管理の方法や気候に応じて変化する土壌特性によって反映されるため,対象となる土壌毎に異なる。土壌質を評価する場合は,測定可能な土壌特性である土壌質指標(soil quality indicator)を用いる。土壌質指標は,評価目的とする土壌機能に応じて,土壌物理性(容積重,透水性,団粒安定性など),土壌化学性(土壌pH,有機物含量,塩類濃度,可給態養分など),土壌生物性(土壌微生物バイオマス量,土壌酵素活性速度,土壌動物個体数など)の項目から最適な項目を選択する。土壌質をいくつかの土壌質指標を統合して一つの指数として評価する場合は,土壌質指数(soil quality index:SQI)を用いる。参考文献:J.W.Doran et al.(1994) Defining and Assessing Soil Quality, Soil Sci. Soc. Am.
執筆者:中塚 博子
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

