すべて 

大冷水塊(読み)だいれいすいかい(その他表記)Large cold water mass (off Enshu-nada)

海の事典 「大冷水塊」の解説

大冷水塊

遠州灘沖に数百kmの大きさを持つ冷水域が現れることがあり、大冷水塊と呼ばれる。この冷水域は一旦現れると10年程度持続することが多く、その時黒潮は 冷水域を迂回する大蛇行流路をとる。大冷水塊内の海水黒潮水の水塊特性を示し、大蛇行の発生にともなって黒潮域の下層の水が湧昇してきたものと考えられ る。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大冷水塊の言及

【黒潮】より

…大蛇行の内側は反時計回りの冷水渦を形成している。この渦は大冷水塊とも呼ばれ,気象や漁場に影響を与えるので,かつては黒潮異変ともいわれた。またこのときには遠州灘や熊野灘に西向きの流れが生ずるので沿岸部の水位が高くなる。…

【冷水塊】より

…また時間的にもかなり変動するが,近年になってその様相がしだいに明らかにされてきた現象に黒潮や湾流に伴う冷水塊や暖水塊がある。 冷水塊の中で最も昔から知られていたのは黒潮の大蛇行に伴って紀州沖に発生するもので,これは他の冷水塊と区別してとくに大冷水塊と呼ぶことが多い。このほか日本近海では日本海の島根沖,若狭沖,隠岐諸島北方などにも冷水塊が発生する。…

※「大冷水塊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

すべて 

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む