大学図書館間相互利用(読み)だいがくとしょかんかんそうごりよう(英語表記)interlibrary loan

大学事典 「大学図書館間相互利用」の解説

大学図書館間相互利用
だいがくとしょかんかんそうごりよう
interlibrary loan

情報を共有し,利用者に資するため図書館間で相互貸出し等を行うこと(ILL)。1976年に発足した東京大学情報図書館学研究センターに端を発する国立情報学研究所(National Institute of Informatics: NII)の学術情報ネットワーク(Science Information NETwork: SINET)は,国公私立の大学図書館および大学共同利用機関など,2016年現在800以上の機関が参加する大規模なシステムであり,個別の大学では設備・維持が困難な最先端の大型装置や大量の学術データ,貴重な資料や分析法などを全国の研究者に無償で提供するなど,個別の大学の枠を越えた共同研究を推進する研究機関である。小規模な例では,東京の山手線沿線私立大学図書館コンソーシアムにみられる8大学図書館の相互利用ネットワークや神奈川県内の一部の大学図書館が県内の公共図書館等と連携し,インターネットで相互に資料の所蔵検索ができる横断検索サービスや相互に貸借できる「神奈川県図書館情報ネットワーク・システム」(KL-NET)などがある。
著者: 阪田蓉子

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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