大江公朝(読み)おおえのきんとも

朝日日本歴史人物事典 「大江公朝」の解説

大江公朝

生年生没年不詳
平安末・鎌倉初期の下級官人。検非違使で後白河院の北面に候じる近臣。源平内乱期に頭角を現し「枉勢恩寵無双物」といわれ,後白河法皇源頼朝との接点として活躍する。文治1(1185)年義朝の首を運ぶ勅使となり鎌倉に下向したほか,しばしば院使として幕府との折衝に当たる。頼朝や大江広元との会談を通じ自身も幕府と結び付きを強め,河内国内に利権を得ていた。建久3(1192)年後白河法皇死去に際し出家。その後も鎌倉に通じる者として京方の使節を務めている。正治1(1199)年頼朝危急の報に真っ先に下向するが,その死後親幕派が一掃される京都情勢の中で,公朝も子の公澄と共に処罰された。

(奥田環)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大江公朝」の解説

大江公朝 おおえの-きんとも

?-? 平安後期-鎌倉時代官吏
検非違使(けびいし)などをつとめる。源頼朝の信任をうけ,後白河法皇の近臣としてたびたび京都-鎌倉間を往復し,幕府との間をとりもつ。建久3年(1192)法皇の死により出家。10年頼朝死去後,失脚した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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