夷島(読み)えびすじま

精選版 日本国語大辞典 「夷島」の意味・読み・例文・類語

えびす‐じま【夷島・戎島】

  1. 大阪府堺市北部、堺港の東にあった島。築堤の際、えびす神の石像海中から現われたところからいう。寛文四年(一六六四)激浪に襲われた際に生じたといわれ、延宝年間(一六七三‐八一)には芝居小屋茶屋などができて繁栄した。現在は町名に残る。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の夷島の言及

【境】より

…(1)海中の島や岩などの目標物を境として漁場の範囲を示す場合,(2)水面の面積や陸からの距離の計測による場合,(3)いわゆる〈山アテ〉や〈見通し〉のように陸上の目標物によって境界線を定める場合,(4)海路(うなじ)(沖合を通る航路)を境界線とする場合,(5)湖とか湾の真ん中を境とする場合,の五つの基本的な方法によって漁場の境が決められたようである。 以上のようなさまざまな境に対して,日本の国土・領域の境界はどのように意識されていたのかといえば,《妙本寺本曾我物語》などにみられるように,日本国の〈四至〉は,南限は熊野,北限は佐渡嶋,東限はアクル・津軽・蛮(へそ)嶋(夷島(えぞがしま)=北海道),西限は鬼界・高麗・硫黄嶋であると観念されていた。これはもちろん観念上のことであり,鎌倉幕府の軍事・警察権が高麗(朝鮮)にまで及んでいたわけではけっしてない。…

※「夷島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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