海中(読み)カイチュウ

デジタル大辞泉 「海中」の意味・読み・例文・類語

かい‐ちゅう【海中】

海のなか。また、海の真ん中。「海中小島
[類語]海上海面洋上

わた‐なか【海中】

《「わだなか」とも》海の中。海上。
「ありねよし対馬の渡り―にぬさ取り向けてはや帰りね」〈・六二〉

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精選版 日本国語大辞典 「海中」の意味・読み・例文・類語

うみ‐なか【海中】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 海の、表面より下の方。かいちゅう。
    1. [初出の実例]「舟をうみ中にまかり入りぬべく吹きまはして」(出典:武藤本竹取(9C末‐10C初))
  3. 海の沖の方。海洋のまっただなか。海上。うみなかば。
    1. [初出の実例]「『こまつもがな』といへど、うみなかなれば、かたしかし」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月二九日)

かい‐ちゅう【海中】

  1. 〘 名詞 〙 海という範囲の内。海の上や海面下。現在では多く海面下をいう。
    1. [初出の実例]「海中不繋舟、東西南北流」(出典菅家文草(900頃)三)
    2. 「追討せられし時も、〈略〉件の馬にうちのって、海中に馳せ入りけるとぞ聞えし」(出典:平家物語(13C前)七)
    3. [その他の文献]〔史記‐秦始皇本紀〕

わた‐なか【海中】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「わだなか」とも ) 海のなか。海上。海面。わたのなか。
    1. [初出の実例]「ありねよし対馬の渡り渡中(わたなか)に幣取り向けて早帰り来ね」(出典:万葉集(8C後)一・六二)

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