宇納郷(読み)うなみごう

日本歴史地名大系 「宇納郷」の解説

宇納郷
うなみごう

和名抄」所載の郷。訓は元和古活字本に「宇奈美」、東急本に「古奈美」とある。また大伴家持作、布勢の水海に遊覧する賦一首に「宇奈比河波」がみえ(「万葉集」巻一七)、奈良時代における「宇奈比」の読みを伝える。諸本は宇奈比うなひ河を近世八代やしろ庄内宇波うなみ(現氷見市)を流れる宇波川にあてる点で一致しており、当郷を宇波や宇波川周辺を含む現氷見ひみ市北部に比定できる。「越中志徴」は宇奈比の語源を海辺(ウナビ)に求め、「大日本地名辞書」は「宇納」を「宇網」の誤りとみる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android