寸々(読み)つだつだ

精選版 日本国語大辞典 「寸々」の意味・読み・例文・類語

つだ‐つだ【寸寸・段段】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 細かくきれぎれのさま。ずたずた。
    1. [初出の実例]「時に、素戔嗚尊、乃ち、所帯(は)かせる、十握劔(とつかのつるき)を抜きて寸(ツタツタ)に其の蛇(をろち)を斬(き)る」(出典:日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
    2. 「Tçudatçudani(ツダツダニ) キリハナス〈訳〉切って細かにする」(出典:日葡辞書(1603‐04))

寸々の語誌

清濁についてはツダツダと読んだものと推定される。また、「つだつだに」とする例が多いが、「観智院本三宝絵‐中」に「蛇をつたつたときりをけり」と見え、「つだつだと」の形でも用いられたらしい。「日葡辞書」には、話しことばとして、「zzudazzudani(ヅダヅダニ)」の形も見える。それが四つ仮名の混用の時期を経、やがて現在の「ずたずた」になったと思われる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android