日本歴史地名大系 「御引渡記録」の解説
御引渡記録
おひきわたしきろく
一冊
解説 貞享二年一二月稲葉正往が越後高田藩へ移封となり、同三年一月大久保忠朝が下総佐倉より小田原藩へ入部した際の両者の事務引継書類をまとめたもの。原本はなく、以下の表題の異なる写本がある。貞享三丙寅年御引渡記録・小田原史料覚書・小田原御府内外山里海陸諸旧記写（小田原市立図書館蔵）、小田原旧記・稲葉家御引送書写（小田原市岩瀬家蔵）、小田原御城国替節御引渡諸事記（同市平塚家蔵）、小田原御領内諸法式国替之引渡記（同市高橋家蔵）、諸役相勤申候覚（同市石井家蔵）、小田原町明細書上（仮題、同市久保田家蔵）。
活字本 石井富之助解説・校訂、神奈川叢書一。同書はこれら写本のうち小田原市立図書館蔵の三種を編集したが、一部元禄期の記録が含まれる。岩瀬家本の稲葉家御引送書写は「神奈川県史」資料編四、石井家本は「御殿場市史」一、久保田家本は「神奈川県史」資料編九に収載。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報