精選版 日本国語大辞典 「心強」の意味・読み・例文・類語
こころ‐づよ・い【心強】
〘形口〙 こころづよ・し 〘形ク〙
② 人情に乏しい。情にほだされない。つれない。
※竹取(9C末‐10C初)「宮仕へ仕うまつらず成りぬるも〈略〉心得ず思しめされつらめども、心つよく承らずなりにし事」
③ 頼れる人、ものがあって心丈夫である。安心である。頼もしい。気強い。
※落窪(10C後)一「わが君、心づよくおぼしなぐさめよ。もろともにだにこめなん」
※人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)初「心利たる供の男を五人撰み、〈略〉宿次の人足を雇ひ、実(げ)に大丈夫に心強き旅の空」
[語誌]類義語に「こころごわし」があるが、「こころごわし」が「あくまでも抵抗し、言うことを聞かない」という意を示し、主観的で否定的評価に傾くのに対し、「こころづよし」は「意志が強い。気丈である」さまを客観的に示す。しかし時代が下ると、主観的・情意的意味が中心的なものとなり、現代語では③の「安心だ。頼もしい」という用法に限定して用いられる。
こころづよ‐が・る
〘自ラ四〙
こころづよ‐げ
〘形動〙
こころづよ‐さ
〘名〙
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