心理的価格設定(読み)しんりてきかかくせってい(英語表記)psychological pricing

知恵蔵「心理的価格設定」の解説

心理的価格設定

価格に対する消費者の心理的反応は一様ではない。そうした性質をとらえた価格の設定の仕方を心理的価格設定という。具体的には、次のような方法が存在する。慣習的価格は、商品の相場が一般的に決まっているのでそれに合わせて価格を設定する方法である。消費者が許容する価格の範囲内で価格を定めているため、消費者から見ると妥当な価格ということになる。端数価格は、1000円ではなく980円という具合に、あえて端数を示すことで、大台に乗らない安い価格のイメージを演出する。名声価格は、高い価格は良い品質を連想させるという消費者心理を踏まえて、あえて高価格を設定する方法である。製品の品質を判断する価格以外の情報を消費者が持ち合わせていないときほど、こうした価格設定は有効に働くと考えられている。また、高級ブランド品や高級外国車などのような製品では、価格がステータスの高さや他者との差別性を示すという点で消費者に満足感を与えているとも考えられる。

(高橋郁夫 慶應義塾大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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