感覚子(読み)かんかくし(その他表記)sensillum

改訂新版 世界大百科事典 「感覚子」の意味・わかりやすい解説

感覚子 (かんかくし)
sensillum

昆虫の体表などにある微小な感覚器のことで,刺激受容のために体壁が変化してできたクチクラ装置とこれに付着した少数の感覚細胞,および感覚細胞のまわりに支持細胞として働くクチクラ生成細胞からなる。化学受容や機械受容,温度受容,湿度受容などを行っている。クチクラ装置の違いにより厚いクチクラ壁の毛状構造の剛毛感覚子,薄いクチクラ壁で長い毛状構造の毛状感覚子,同じく短い毛状構造の錐状感覚子,凹みの底にも毛状構造をもった窩状(かじよう)感覚子,円形ないし楕円形の板状構造をとる楯状感覚子,ドーム状構造の鐘状感覚子などに分類されているが,さらに電子顕微鏡観察による微細構造の違いや機能の違いによる分類も行われるようになっている。例えば,嗅感覚子には毛状感覚子,錐状感覚子,窩状感覚子,楯状感覚子があり,いずれもクチクラ壁を嗅孔が貫通しているが,前3者にはクチクラ表面に溝があってクチクラ壁が二重のものと表面が滑らかで1枚のクチクラ壁からなるものに分けられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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