打殺(読み)ぶちころす

精選版 日本国語大辞典 「打殺」の意味・読み・例文・類語

ぶち‐ころ・す【打殺】

〘他サ五(四)〙
① 打って殺す。たたいて殺す。なぐり殺す。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)三「そいつ共にぶちころせ」
② (「ぶち」は接頭語) 質に入れる。また、売り払う。ころす。うちころす。
談義本・当世花街談義(1754)二「己が衣裳もぶちころして質屋地獄へ落し」
③ (「ぶち」は接頭語) 江戸時代遊里で、遊女を迷わせる。遊女を思うままにあやつる。
洒落本遊子方言(1770)発端「女郎ぶちころしのしののめ、さっと明わたる時分まで、ゐて帰る」

ぶっ‐ころ・す【打殺】

〘他サ五(四)〙 (「ぶちころす(打殺)」の変化した語) なぐって殺す。打ちすえて殺す。また、「ころす(殺)」の俗語的表現
咄本・喜美賀楽寿(1777)馬糞「『此ころおらがはたけへ、毎ばん狼か出て、馬ふんをしてならぬ〈略〉』『それはふっころして、熊の胆をとればよい』」
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝五三「甚蔵を撲殺(ブッコロ)して仕舞って」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「打殺」の読み・字形・画数・意味

【打殺】ださつ

殺す。

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