放散虫岩(読み)ほうさんちゅうがん

岩石学辞典 「放散虫岩」の解説

放散虫岩

radiolarian rock: 放散虫のオパール質の骨組からなる岩石.放散虫岩は一般に白色またはクリーム色で均質,多孔質で砕けやすい.放散虫岩が固化すると放散虫チャート(radiolarian chert)が形成される[Hinde : 1893, Pettijohn : 1975].
radiolarite: 硬い珪質の岩石で主に放散虫からなっており,放散虫軟泥(radiolarian ooze)の石化によって形成される.この語は時に放散虫軟泥と同意語として使用される.これ以外に放散虫の化石の殻をいうことがある[Steinmann : 1925, Cayeux : 1929, Hatch, et al. : 1938].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の放散虫岩の言及

【放散虫】より

…アサヒムシAcanthometron pellucidum(イラスト)やヤリアサヒムシAmphilonche belonoidesなどは日本各地でプランクトンネットにより容易に得られ,分布も広い。 放散虫の化石は泥岩のような細粒の海成堆積岩中に含まれることが多いが,とくにこの化石が密集しているケイ質の硬い岩石は放散虫岩radiolariteと呼ばれる。一般にチャートといわれるケイ質堆積岩の一部はこれに当たる。…

※「放散虫岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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