早縄(読み)ハヤナワ

デジタル大辞泉 「早縄」の意味・読み・例文・類語

はや‐なわ〔‐なは〕【早縄】

人を捕らえて手早く縛るのに用いる縄。とりなわ。捕縄ほじょう

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精選版 日本国語大辞典 「早縄」の意味・読み・例文・類語

はや‐なわ‥なは【早縄】

  1. 〘 名詞 〙 人を捕えた時に手早く縛るようにたずさえている縄。捕縄(とりなわ)
    1. [初出の実例]「麦のかりつみたるかげにかくれゐけるが、いづるとみるよりうしろよりもとってふせ、はやなわをかけたり」(出典:室町殿日記(1602頃)一〇)

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世界大百科事典(旧版)内の早縄の言及

【捕縄】より

…犯罪の捜査および裁判,刑の執行のため,人を捕らえ,あるいは連行するのに用いる縄。江戸時代には早縄(はやなわ)(長さ2ひろ半,犯罪者の逮捕に用いる),本縄(ほんなわ)(5ひろ,罪名が定まってから用いる)の別があり,江戸北町奉行所では白,南町奉行所では紺染というように役所によって色を異にし,またしばられる者の身分,性別によって,町人百姓には十文字縄,割菱(わりびし)縄,違菱(ちがいびし)縄,僧には返し縄,神職には注連(しめ)縄,笈摺(おいずり)縄,女性には乳掛縄,武士には二重菱縄などのしばり方があり,さらに死刑執行にあたって掛ける切縄,両手をゆるくしばる揚屋(あがりや)縄をはじめ,留まり縄,腰縄,片手縄など,状況によって特別のしばり方があった。このように複雑な技術技巧を,同心はつねに練習し,習熟につとめたといわれる。…

※「早縄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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