暗殺教室(読み)あんさつきょうしつ

知恵蔵 「暗殺教室」の解説

暗殺教室

松井優征による日本のマンガ作品。2012年31号から「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載されている。単行本は15年10月までに16巻まで発行され、累計発行部数は1300万部を突破。テレビアニメや実写版の映画、ゲームなども人気を集めている。
ストーリーは、進学校である椚ヶ丘中学校の落ちこぼれクラス「エンドのE組」こと3年E組に超生物“殺(ころ)せんせー”が担任として赴任したことから始まる。防衛省の人間に伴われてやってきた殺せんせーは、来年の3月に地球を爆発させると言う。政府はE組に、成功報酬100億円で殺せんせーの暗殺を依頼する、というもの。
殺せんせーに関する情報を把握しているのは、政界のトップと各国の首脳陣など、ごく一部であり、生徒は殺せんせーの存在や暗殺に携わっていることを、口外してはいけないルールになっている。また、殺せんせーは、3年E組の生徒に危害を加えてはいけない。
生徒全員が暗殺者で、標的である殺せんせーから指導を受けるというおかしな状況において、「落ちこぼればかりのため、学校中から差別された底辺学級」という認識だった生徒たちが、殺せんせーとの関わりにより、物事に積極的に取り組む姿勢を見せるようになる。
主要な生徒は、複雑な家庭の事情を抱える男子・潮田渚、渚の親友の1人でいたずら好きな男子・赤羽業、“殺せんせー”というあだ名をつけた女子・茅野カエデなど。
テレビアニメは15年1月からフジテレビ系でスタートし、6月で終了した。羽住英一郎監督による実写版の映画は、同年3月に公開され、渚役の山田涼介(Hey! Say! JUMP)が主演を務め、殺せんせーの声は二宮和也(嵐)が担当した。続編となる劇場版2作目「暗殺教室~卒業編~」(同監督)は16年3月に公開予定。
同じ松井の作品には『魔人探偵脳噛ネウロ』(まじんたんていのうがみネウロ)があり(05年~09年)、時事ネタやパロディーを盛り込んだ破天荒な設定は、『暗殺教室』に通じるものがある。

(若林朋子 ライター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉プラス 「暗殺教室」の解説

暗殺教室

①松井優征による漫画作品。中学校の落ちこぼれクラスに担任として現れた謎の生物「殺せんせー(ころせんせー)」を暗殺するために奮闘する生徒たちを描くブラックコメディ。『週刊少年ジャンプ』2012年31号から2016年16号まで連載。集英社ジャンプ・コミックス全21巻。実写映画化作品もある。
②①を原作とした日本のテレビアニメ。謎の危険生物が担任となった中学校の落ちこぼれクラスを舞台とする、学園サスペンス・コメディ。放映はフジテレビ(第1期:2015年1月~6月、第2期:2016年1月~7月)。制作:ラルケ、監督:岸誠二。声の出演:福山潤、渕上舞、岡本信彦ほか。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

知恵蔵mini 「暗殺教室」の解説

暗殺教室

松井優征によるマンガ。「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2012年31号より連載中。ある日突然、私立椚(くぬぎ)ヶ丘中学校の3年E組に現れ担任となった、地球破壊を目論む謎の生物「殺せんせー」と生徒たちが織りなす、異色のコメディマンガ。13年、日本出版販売が運営するマンガ賞「全国書店員が選んだおすすめコミック」で1位を獲得し、同年10月4日発売のコミックス6巻の初版が発行部数100万部を突破。同年10月には、集英社主催のイベント「ジャンプスーパーアニメツアー2013」にてアニメの上映が予定されている。

(2013-9-31)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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