最新 地学事典 「模式種」の解説
もしきしゅ
模式種
type species
属グループ(公称)におけるタクソンの模式である公称種(命名規約XV)。この模式種は属グループの学名の適用を決定するところの引証の標準を与え(onomatophore),属タクソンの中核で客観的である。また,この規約の規定に従って一度固定したどのタクソンの模式も審議会の強権発動(条79)を除いては変更されない。この術語にはtype speciesを使用し,genotypeなる術語を用いてはならない(勧告67A)。公称属の模式種には次の種類がある。(A)原著において定められた模式種(命名規約条68),1.原指定または原表示による模式種(条68a, b),2.単一模式による模式種(条68c),3.トートニミーによる模式種(条68d),(B)原著で定められない模式種(条69),1931年よりも前において原著者が公称属を創設のとき,模式種の指定または表示がないときは,その公称属の原著に含まれた公称種のなかから後の著者がその一つを模式種と指定できる(条69a, 後次指定による模式種――4)。公称属にこの後次指定の規定に合致した模式種が二つ以上あるときは最古の後次指定によるものだけが認められる。前記の各模式種は,1が正模式種(Orthotype),2が単一模式種(Haplotype),3が反復名種(Tautotype),4が後模式種(Logotype)とも表記されたが,これらの術語は現行の動物命名規約では取り扱っていない。
執筆者:西山 省三
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

