武射北郡(読み)むしやきたぐん

日本歴史地名大系 「武射北郡」の解説

武射北郡
むしやきたぐん

平安末期、「和名抄」に記される上総国武射郡が南・北に分れ、中世的郡として成立したものと推測され、南北朝期頃から史料上にみえる。現成田市大竹おおだけの時宗寺院円光えんこう寺蔵の延慶二年(一三〇九)六月一〇日の阿弥陀三尊蔵刻銘にみえる「上総国北郡堺郷」の北郡を当郡とする説があり、さかい(現芝山町か)は宝治合戦で敗れた埴生時常(境時常)の父境常秀および兄秀胤の本貫の地とされる。応安八年(一三七五)市原八幡宮(現市原市飯香岡八幡宮)造営に際して、国役分として左右六所宮二宇各三間を武射北郡と武射南郡などが負担している(二月一〇日「市原八幡国役庄役注進状」三宝院文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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