残存輸入制限(読み)ザンソンユニュウセイゲン(その他表記)residual import restrictions

デジタル大辞泉 「残存輸入制限」の意味・読み・例文・類語

ざんそん‐ゆにゅうせいげん〔‐ユニフセイゲン〕【残存輸入制限】

GATT違反して行われた輸入数量制限。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「残存輸入制限」の意味・わかりやすい解説

残存輸入制限
ざんそんゆにゅうせいげん
residual import restrictions

ガット GATT規約のうえで国際収支上の理由により輸入制限をできない国が,合法的な輸入制限を規定したウェーバー手続 (自由化義務の免除) をとることなく,ガット違反の形で行なっている輸入制限のこと。違反ではあるが,(1) 制限品目をガットに通報し,(2) 徐々に輸入制限を緩和し,(3) それに不満のある輸出国と協議し,(4) 協議が整わなかった場合は,輸出国は別途協議または報復措置をとりうることを規定した手続により,多くのガット加盟国が輸入制限品目を残している。日本は 1969年4月には 120品目あったが,その後も自由化を進めることにより,94年3月末現在 12品目と西ヨーロッパ並みになった。日本の残存輸入制限品目のすべては農水産物である。 (→ネガティブ・リスト )

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