沃懸く(読み)イカク

デジタル大辞泉 「沃懸く」の意味・読み・例文・類語

い‐か・く【沃懸く/沃掛く】

[動カ下二]注ぎかける。浴びせる。
銚子てうしに水を入れて持て来て、右の方のひざに―・くと見る」〈かげろふ・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「沃懸く」の意味・読み・例文・類語

い‐か・く【沃懸・沃掛】

  1. 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙 水やお湯などを注ぎかける。あびせる。
    1. [初出の実例]「銚子に水をいれてもてきて、右の方の膝にいかくと見る」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
    2. 「火取を取り寄せて、殿のうしろに寄りて、さといかけ給ふほど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)真木柱)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android