沖ことば(読み)おきことば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沖ことば」の意味・わかりやすい解説

沖ことば
おきことば

漁師や船乗りが海上で口にすることを忌むことば、またその代用に用いることば。蛇、猿の2語は全国的に忌まれ、蛇はナガモノ、猿はエテコウなどの語で代用される。また猫をヨコザ、牛をクロ、タワラゴという地方は多く、青森県下北郡の鱶(ふか)をエミス、新潟県粟島(あわしま)の鯱(しゃち)をタテエビスというなどは地方的な沖ことばである。近世期、北海道松前藩のニシン漁場では鰯(いわし)をコマモノ、鱒(ます)をナツモノ、熊をヤマノヒトとよばせるなど七つの沖ことばがあり、これを犯した者は処罰されたとの記録がある(『蝦夷喧辞弁(えみしのさえぎ)』)。沖ことばを用いるのは、蛇、猿、猫などを船霊(ふなだま)様が嫌うからであるとか、本名を使うと漁がなくなるからと説明されることが多い。なお沖ことばのなかには、猟師が山中で用いる山ことばに共通するものも少なくない。

[野口武徳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

大寒の用語解説を読む