滝野城跡(読み)たきのじようあと

日本歴史地名大系 「滝野城跡」の解説

滝野城跡
たきのじようあと

[現在地名]飯南町有間野 西上山

眼下に櫛田くしだ川を見下ろす標高二八六メートルの山頂にある。「源平盛衰記(巻四一)に「元暦元年八月十一日九郎判官義経ハ、和泉守平信兼カ伊勢国滝野ト云処ニ城廓ヲ構ヘテ西海ノ平家ニ同意スト聞テ、軍兵ヲ指遣シテ是ヲ責ム、信兼ニ相従フ郎等百余人城内ニ籠リテ、皆甲冑ヲ脱棄テ大肩肌ニナリ、楯之前ニ進ミ出テ散々ニ射ケレハ、義経カ郎等多ク討捕レニケリ、矢種尽キニケレハ城ニ火ヲ放チ、信兼以下自害シテ火ノ中ニ焼死ケリ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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