精選版 日本国語大辞典 「濡ぬ先こそ露をも厭え」の意味・読み・例文・類語
ぬれ【濡】 ぬ 先(さき)こそ露(つゆ)をも厭(いと)え
- ( 濡れる前には露がかかるのも嫌うが、一度濡れてしまえば濡れることなど平気になるの意から ) 一度身をあやまれば、もっとひどいあやまちを犯してもはばからなくなるというたとえ。
- [初出の実例]「ぬれぬさきこそ露をもいとへ、あだし名は四方にたかく、家はとこしなへにみだれり」(出典:評判記・色道大鏡(1678)五)
《料理されるためにまないたにのせられた魚の意から》相手のなすに任せるより方法のない運命のたとえ。まないたの鯉こい。[類語]俎板まないたの鯉こい・薬缶やかんで茹ゆでた蛸たこのよう・手も足も出ない...