然有まじ(読み)さるまじ

精選版 日本国語大辞典 「然有まじ」の意味・読み・例文・類語

さる【然有】 まじ

  1. ( 「まじ」は否定推量の助動詞。「さるまじく(う)」「さるまじき」の形でしか用いない )
  2. そうあるべきでない。適当でない。
    1. [初出の実例]「男どもを。さきなる車疾くやれといへ。さるまじうは、かたはらにひきやらせよ」(出典:落窪物語(10C後)二)
  3. たいしたことがない。ものの数でもない。
    1. [初出の実例]「さるまじき人のもとに、あまりかしこまりたるも、げにわろきことなり」(出典:枕草子(10C終)二六二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android