燃料規制(読み)ねんりょうきせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「燃料規制」の意味・わかりやすい解説

燃料規制
ねんりょうきせい

硫黄酸化物規制の一つで,燃料用重油に含まれる硫黄分を一定比率以下の含有率にするよう義務づけるもの。大気汚染防止法は,発生源が多く,季節変動の激しい東京などを政令で地域指定して,その地域ごとに燃料中の硫黄分の含有基準を 0.5~1.2%と定め,硫黄酸化物による著しい大気汚染が発生し,また発生するおそれがあるときは,その基準を守らない者へ基準遵守勧告,命令できるものとした (15条) 。また総量規制指定地域では,総量規制の対象からはずれる中小の工場,事業場に対して燃料使用基準を課する (15条の2) 。これは,東京都が公害防止条例で,燃料「基準の遵守」として,工場,事業場のすべてに通年で義務づけ,硫黄酸化物発生量を半減させる著効をあげてから制度として注目され,法律で取上げられたものである。

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