第2次大戦後,経済の復興にともない,公害が社会的問題として注目を集めるようになった。そこで,地方公共団体は,公害の規制を要求する市民の声を反映して,公害防止に関する条例を制定するようになった。1949年には東京都の工場公害防止条例が制定され,その後大阪府,神奈川県に同様な条例が制定された。これら公害防止条例は,国の法律制度が整備されていない時期に制定されたため,その規制の範囲が重要な争点となった。本来,条例は,憲法94条,地方自治法14条で〈法律の範囲内で〉等と表現されている範囲内においてのみ,その制定が認められるのであるが,公害規制という特殊性からこの範囲が問題となった。そこで現在では,大気汚染,水質汚濁,騒音,振動,悪臭のみについては立法上解決がなされ,一部条例による法律より厳しい上のせ規制が認められている。
執筆者:木村 実
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