日本大百科全書(ニッポニカ) 「王恩茂」の意味・わかりやすい解説
王恩茂
おうおんも / ワンエンマオ
(1913―2001)
中国の軍人、政治家。江西(こうせい/チヤンシー)省の人。1930年に中国共産党に入党、1938年八路軍一二〇師三五九旅団政治委員。1949年、党中央新疆(しんきょう/シンチヤン)分局書記として新疆省人民政府委員、第一野戦軍政治委員を併任。1954年の第1期全国人民代表大会(全人代)には新疆省代表として出席した。1955年に党新疆ウイグル自治区委員会第一書記に就任して、翌1956年の党第8回大会では「新疆ウイグル自治区内各民族の工作状況」について報告した。1965年、国防委員会委員、党中央西北(せいほく/シーペイ)局書記処書記となる。1967年新疆軍区司令員・政治委員。1969年5月文化大革命で失脚。1977年吉林(きつりん/チーリン)省党委員会第一書記として復活、1978年全人代の吉林省代表。1980年(昭和55)吉林省農業視察団長として来日した。
[加藤祐三]
『孫宗明・皮細庚訳、小島康誉監修『王恩茂日記』1~5巻(1996・『王恩茂日記』日本語版出版委員会)』