稲津庄・稲戸庄(読み)いなづのしよう・いなどのしよう

日本歴史地名大系 「稲津庄・稲戸庄」の解説

稲津庄・稲戸庄
いなづのしよう・いなどのしよう

興福寺雑役免田。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳のうだ郡に「稲津庄六町」とある。田畠の所在は「于葛里四包目」「信奈里十坂本」「九谷合」「七山口」「五円田」「六円田」「三栗津」「五河鬼」「三椿谷合」「六河鬼」「三葦田」「一神殿」「苔間里二色木」「部田御炊」「七笠無」である。このうち現在地名と関係させうるのは、荘名が現大字稲戸小字稲津、「于葛」が宇賀志うかし、「信奈」が現大宇陀町大字上品かみしな・下品であり、稲戸を中心とした散在性の強い荘園であったと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android