…以上の3種は貫通した緒孔をもつが,最後の懸玉は露滴状のもので,緒の末端を飾るための,孔の貫通しない玉かという。なお,正倉院宝物には,捩玉にくらべると簡単な細工の,数ヵ所に縦溝をつけたガラス玉もあるので,古墳時代の空玉(うつろだま)と同様に,これを山梔玉(くちなしだま)と呼んでいる。また,ガラス丸玉の表面に,ちがった色のガラス片を溶着したものをトンボ玉といい,正倉院宝物中の横縞文様のガラス玉もトンボ玉にふくめている。…
…トンボ玉はふつうは丸玉を基本形とする。なお金,銀を材料とした玉には,重量を軽減するために,分離した二つの半球形を組み合わせて中空に作ったものがあって,これらを空玉(うつろだま)と総称している。 以上の各種の玉には,みなその中心を貫通する孔があけてあるが,なかには特殊な用途に応じて,変わったあけ方をした孔をもつ玉がある。…
※「空玉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...