…全体に平屋が多いが,なかには低い中二階を設けた家もあり(二階),近世町屋の原形になる要素が認められるなど,鎌倉時代に比べると,かなり発達した形になっている。 農家では千年屋と称される兵庫県の箱木家住宅が,室町時代に建てられたものとみなされる。茅葺入母屋造の屋根で内部は半分ぐらいが土間になり,床の間は表側の細長い室と裏側の〈いろり〉のある居間,およびその奥の納戸からなる。…
…座敷以外は天井を張らないことが多く,これらの梁組みは力強い構成美をつくり,意匠上の特徴にもなる。
[遺構の年代]
現存する民家遺構で最も古い建物は千年家(せんねんや)として知られる箱木家住宅(神戸市,農家)で,室町時代の中期と推定され,ついで古井家住宅(兵庫県宍粟郡,農家)が室町末期と考えられる。建設年次の判明している民家遺構で最も古いものは,町家系では1607年(慶長12)の栗山家住宅(奈良県五条市),農家系では1650年(慶安3)の石田家住宅(京都府北桑田郡)である。…
※「箱木家住宅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...