化学辞典 第2版 「粘度圧力係数」の解説
粘度圧力係数
ネンドアツリョクケイスウ
viscosity-pressure coefficient
一般に,鉱油系潤滑油の粘性は,圧力増加につれて指数関数的に増大する.もっとも単純には,以下の式で表されるときのαを粘度圧力係数という.
ηp = η0 exp (α・p)
ここで,ηp は圧力pにおける粘度,η0 は常圧下の粘度.一般の鉱油系潤滑油のαは,常温で1×10-8 Pa-1 程度の値を示し,特殊な合成潤滑油(トラクション油など)では数倍から十数倍の大きな値を示すものがある.常圧粘度 η0 が等しくても,αが大きな油ほど接触面間で粘性が大きく増大するので,流体力学的荷重支持能力が大きくなる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報