紐の緒の(読み)ヒモノオノ

デジタル大辞泉 「紐の緒の」の意味・読み・例文・類語

ひものお‐の〔ひものを‐〕【×紐の緒の】

[枕]一方の輪に他を入れて紐を結ぶ意から、「入る」「いつがる」にかかる。
「何故か思はずあらむ―心に入りて恋しきものを」〈・二九七七〉

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精選版 日本国語大辞典 「紐の緒の」の意味・読み・例文・類語

ひものお‐のひものを‥【紐緒の】

  1. 紐を結ぶ時、一端を輪にして他の端をその中に入れ通すところから、「心に入る」にかかる。
    1. [初出の実例]「何ゆゑか思はずあらむ紐緒之(ひものをの)心に入りて恋しきものを」(出典万葉集(8C後)一二・二九七七)
  2. 紐が長くつながっているところから、「いつがる」にかかる。
    1. [初出の実例]「さぶる其の児に 比毛能緒能(ヒモノヲノ) いつがり合ひて 鳰鳥の ふたり双(なら)び坐(ゐ)」(出典:万葉集(8C後)一八・四一〇六)

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