聖三稜玻璃(読み)セイサンリョウハリ

世界大百科事典(旧版)内の聖三稜玻璃の言及

【山村暮鳥】より

…18年秋結核のため喀血,翌年より伝道師の職を休職,終焉の地茨城県磯浜にその晩期を過ごすこととなる。その詩作活動は処女詩集《三人の処女》(1913)を経て《聖三稜玻璃(せいさんりようはり)》(1915)に至り,その清新異風の詩調は近代詩史に一紀元を画すものとみられたが,第3詩集《風は草木にささやいた》(1918)では人道主義的作風に転じ,さらに病没直後に刊行の詩集《雲》(1925)に至っては枯淡な東洋的詩境へと転じていった。詩作のほか童話,童謡の制作も逸することはできぬが,その生涯をつらぬく文学と宗教,さらには伝統的心性と信仰をめぐる二元葛藤の相は,近代詩史上にも稀なるものとして注目される。…

※「聖三稜玻璃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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