内容(読み)ナイヨウ

デジタル大辞泉 「内容」の意味・読み・例文・類語

ない‐よう【内容】

容器や包みなどの、中に入っているもの。なかみ。「手荷物内容を申告する」
物事を成り立たせているなかみ。実体実質。「試合内容に不満が残る」
文章や話などの中で伝えようとしている事柄意味。「手紙内容」「内容のない番組
哲学で、事物事象を成立させ、また、表面に現れている実質・意味。⇔形式
[類語](1中身なかみ正味内訳品目コンテンツ/(2中身実質実体内実じつ内情内幕実際内内うちうち内内ないない遠慮内部内密こっそり内輪内裏うちうら内緒内証内分内聞ひそか忍びやかそっと秘密内懐うちぶところ楽屋裏裏面/(3おもむきむね趣旨しゅし趣意要旨風情気韻風韻幽玄気分興味興趣情趣情調情緒風趣風格余情余韻詩情詩的味わい滋味醍醐味妙味雅味物の哀れポエジー

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精選版 日本国語大辞典 「内容」の意味・読み・例文・類語

ない‐よう【内容】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある形をとっているものの内部に含まれて存在しているもの。物のなかみ。また、文章や話などで、表現されている事柄。
    1. [初出の実例]「但其内容を為す所の人物は、大勲位を首とし他総務連中に至る迄、無気力、無志概の人々なるを以て」(出典:一年有半(1901)〈中江兆民〉一)
  3. 哲学で、認識作用や直覚作用によってとらえられた経験、あるいは、意識作用に対して意識に示された質的な所与(データ)全体。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内容」の意味・わかりやすい解説

内容
ないよう
contenu; content

一般的には物,事の中味をいう。哲学上では常に形式と相関的に用いられる。内容と形式の問題はすでに古代ギリシアに始るが,プラトンイデア論を発展させたアリストテレスにおいて「形相 (エイドスあるいはイデア) 」と「質料 (ヒュレ) 」の対立として明確化された。近代哲学カントは先天的な認識作用および法則性を形式とし,後天的な質料に対立させ,ヘーゲルは内容と形式との相関的弁証法を繰返すことによって普遍性に達しうると説いた。 F.ブレンターノ以後の現象学においては内容は作用と区別され,意識において「意識されたもの」と「意識する働き」とが分けられ,前者は内容,後者は作用と呼ばれる。 (→ノエシス )

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改訂新版 世界大百科事典 「内容」の意味・わかりやすい解説

内容 (ないよう)

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普及版 字通 「内容」の読み・字形・画数・意味

【内容】ないよう

実質。

字通「内」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の内容の言及

【西洋哲学】より

…してみれば〈哲学〉は,どの文化圏にも見られる一般的な世界観・人生観・道徳思想・宗教思想などとはやはり区別されねばならないものであろう。むろん西洋にもそうした世界観・人生観はあり,それが哲学のうちに混入したり,哲学知の実質的内容をなすことはあったにしても,それと哲学とのあいだには一線が画されるべきなのである。そして,近代ヨーロッパの科学知や科学技術がこの哲学から派生したものだとすれば,〈哲学〉と呼ばれるこの特殊な知は西洋の文化形成,少なくとも近代ヨーロッパの文化形成と本質的に結びつくもの,あるいはむしろその形成原理を提供するものであったと考えてよいことになろう。…

※「内容」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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