普及版 字通 「腴(漢字)」の読み・字形・画数・意味
腴
13画
[字訓] ゆたか・こえる・とむ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は臾(ゆ)。臾は人が腰に両手をあてている形。〔説文〕四下に「腹下の肥えたるものなり」とあり、腹の肥満することをいう。脂ののった肉をいい、また地味の肥沃なことを膏腴(こうゆ)の地という。
[訓義]
1. ゆたか、ゆったり。
2. こえる、下腹がこえる、はらがでる。
3. あぶらにく、こえた肉、あぶらみ。
4. とむ、ゆたか、さかえる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕腴 野王案ずるに、腴は魚腹の下の肥ゆるなり。豆知須利(つちすり)〔立〕腴 ツチスリ 〔字鏡集〕腴 アブラツク・イヲノツチスリ・コエタリ
[語系]
腴ji、臾jioは同系の語。oaも臾声に従う。みな臾の声義を承け、ゆたかな状態のものをいう。
[熟語]
腴甘▶・腴健▶・腴厚▶・腴膏▶・腴産▶・腴詞▶・腴辞▶・腴潤▶・腴壌▶・腴▶・腴沃▶
[下接語]
華腴・甘腴・膏腴・脂腴・精腴・鮮腴・贍腴・田腴・濃腴・肥腴・美腴・富腴・芳腴・豊腴
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報