岩石学辞典 「腸詰構造」の解説 腸詰構造 珪岩など硬い地層に見られる構造で,縦断面が一連のソーセージ(sausage),あるいは端と端を接した樽の列に似ている.個々の構造はレンズ状の石英脈で分離されていることがある.この構造は最初にスタイニエルが記述しローエストが命名した[Stainier : 1907, Lohest : 1909].堆積岩が圧縮された時に同様のレンズ状の塊が形成されることが報告されている[McCrossan : 1958].この構造は普通は変成岩中に形成される.特定の層が切られることなく部分的に細く引き伸ばされて,太い部分と伸ばされた部分が繰り返す構造ができる.これを膨縮構造(pinch and swell structure)といい,腸詰構造は引き伸ばされた部分が引きちぎられてできたものと考えられる[木村ほか : 1973].フランス語のboudinはソーセージの意味. 腸詰構造 垂直断面が一連のソーセージまたは樽が繋がった列と類似して見える構造で,珪岩など硬い層で見ることがある.個々のブーディンはレンズ状石英脈で分離されていることが多い.この構造は最初スタイニエルが記載しローエストが命名した[Stainier : 1907, Lohest : 1909].同様のレンズ状の塊は堆積岩が圧縮された際にも形成される[McCrossan : 1958].フランス語のboudinはソーセージの意味. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報