荒砥沢地すべり(読み)あらとざわじすべり

最新 地学事典 「荒砥沢地すべり」の解説

あらとざわじすべり
荒砥沢地すべり

Aratozawa landslide

2008年岩手・宮城内陸地震(M7.2)で発生した地すべり。荒砥沢ダム地震計による地すべり移動方向(X軸)の最大加速度は797.8Gal。主滑落崖の高さ150m,斜面長1,300m,幅900m,最大すべり面深度112m,移動土塊量6,700万m3,三列の大規模な陥没凹地が形成された。地震で発生した地すべりとしては最大級。すべり面は中新統~鮮新統湖成堆積物の砂岩・シルト岩互層に形成され,凝灰質シルト岩には鏡肌と条線のある剪断面がある(剪断抵抗角φr’=9.8°,粘着力Cr’=11.7kPa)。すべり面傾斜角は0~2°と低角であるが短時間に最大300m移動し,末端が65m隆起。地すべり発生後の調査ボーリングでは間隙水圧がすべり面深度の約70%に達し,地震時には約90%まで上昇して滑動時の動的剪断抵抗角は1°未満になったとの予想もある。スプレッド型の運動様式で形成された地すべりとの見解もある。参考文献大野亮一ほか(2010) 日本地すべり学会誌,Vol.47,No.2:84

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参照項目:地震地すべり

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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