蚊遣火の(読み)かやりびの

精選版 日本国語大辞典 「蚊遣火の」の意味・読み・例文・類語

かやりび‐の【蚊遣火の】

蚊遣火をたくの意で「燻(く)ゆる」と同音の「悔(く)ゆ」にかかり、また、蚊遣火の火が見えないで燃えていくところから、ひそかに思いこがれる意の「下に燃ゆ」「下燃え」などにかかる。
古今(905‐914)恋一・五〇〇「夏なれば宿にふすぶるかやり火のいつまでわが身下もえをせん〈よみ人しらず〉」
拾遺(1005‐07頃か)雑下・五七三「かやり火の くゆる心も つきぬべく 思ひなるまで おとづれず おぼつかなくて 帰れども〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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