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蟹江敬三  かにえけいぞう

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知恵蔵2015の解説

蟹江敬三

日本の俳優・ナレーター。1944年、東京都生まれ。本名同じ。S&A企画所属。
長女は文学座所属の栗田桃子、長男は劇団青年座所属の蟹江一平。
高校卒業後の64年、劇団青俳演劇研究所に入所。翌年、「あの日たち」で初舞台を踏んだ。演出家の蜷川幸雄と共に68年に「現代人劇場」、72年に「櫻社」を結成。舞台で活躍すると共に、映画やテレビドラマにも多数出演。幅広い役柄をこなす名傍役として名を馳(は)せた。初期には、強姦(ごうかん)魔や凶悪犯など悪役で名前を売り、日活ロマンポルノでは「強姦の美学」と讃えられた。しかし、凶悪犯の演技があまりに真に迫っていたことから、長男・一平が学校でいじめにあい、一平自身も父を敬遠するようになっていた。蟹江の口癖は「役に良い役も悪い役もない。面白い役かつまらない役かだけだ」であったが、こうした家庭内の問題もあり、徐々に「普通の人を演(や)りたい」と漏らすようになり、80~81年に放送された日本テレビ系列ドラマ熱中時代 第2シリーズ」で、人のいい巡査役を演じてそれまでの役柄から転身。81年に放送されたフジテレビ系列時代劇「鬼平犯科帳」の人情味あふれる密偵役、そして2013年放送のNHK朝ドラ「あまちゃん」で孫がかわいくてしかたがない頑固な漁師を好演した。
ナレーションでも存在感を発揮し、2002~14年テレビ東京系の経済ドキュメンタリー番組「日経スペシャル ガイアの夜明け」や、第17回FNSドキュメンタリー大賞にノミネートされた08年のサガテレビ「山間地・上合瀬に生きる ~蕎麦(そば)の芽一家の絆~」などでナレーターを務めた。
蜷川幸雄が蟹江から直接聞いた談話として、映画やテレビに出続ける理由は「(子どものころ)いなくなったお父さんが自分の姿を見て、名乗り出てくれるかもしれないから」と伝えている。
14年1月から、体調不良を理由に「ガイアの夜明け」のナレーションを休養し、胃がん治療のため入退院を繰り返していた。2月に入り「仕事をやりたい」と現場に復帰し、3月17日、「ガイアの夜明け」の収録に病院から駆け付けたのが最後の仕事となった。同年3月30日に死去。享年69。4月2日に近親者による密葬が行われた。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2014年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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知恵蔵miniの解説

蟹江敬三

俳優。1944年、東京都生まれ。64年、劇団青俳に入団。同劇団の解散後、演出家の蜷川幸雄と共に68年に「現代人劇場」、72年に「櫻社」を結成。映画やテレビドラマにも多数出演し、凶悪犯から父親役まで幅広い役柄をこなす名傍役として名を馳せてきた。2002年からは、テレビ東京系の経済ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」でナレーターも務めた。14年1月より胃がん治療のため入退院を繰り返していたが、同年3月30日に死去。享年69。

(2014-4-8)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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