裸の権力(読み)はだかのけんりょく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「裸の権力」の意味・わかりやすい解説

裸の権力
はだかのけんりょく

B.ラッセルが『権力-その社会的分析』 (1938) のなかで使用した用語である。彼は権力の類型化を試み,そのなかで暴力性をむき出しにした権力をこのように呼んだ。

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世界大百科事典(旧版)内の裸の権力の言及

【権力】より

…もちろん,権力者は,通常の場合には,奨励(利益誘導)や義務づけ(権威・規範への訴えかけ)あるいは操作(心理的宣伝),説得(合理的議論)などに訴えるかもしれないが,これらの手段に失敗したあと(あるいはこれらの手段に従わない一部の者に対して),最終的手段ultima ratioとして強制力の行使(強権的手段の発動)に訴えることができなければ,これを権力の担い手と呼ぶことは適当ではない。逆に,強制以外の手段を補助手段としてもたず,絶えず強制に依存せざるをえない場合(これをむきだしの権力,あるいは裸の権力という)には,とうていその地位は安定的であるとはいえない。なぜなら,強制は抵抗がむずかしく短期的には最も効率的な手段であるが,不満・反発や抵抗を誘発しやすく,長期的にはコストの高い手段だからである。…

※「裸の権力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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