朝日日本歴史人物事典 「西村郡司」の解説
西村郡司
生年:文化11.9.23(1814.11.4)
明治期,下総国印旛郡八街村(千葉県)の開墾に従事した事業家。武蔵国北足立郡(埼玉県)に生まれ,江戸の西村三郎兵衛の養子となる。名は七右衛門,のちに郡司と改めた。横浜の貿易商として維新政府に軍費1万両を献金し,明治2(1869)年失業窮民の救済事業として小金・佐倉両牧(印旛・葛飾郡)などの開墾会社が設立されると,三井八郎右衛門らと共に頭取のひとりとなる。5年会社解散後も八街に残り,主に八街・三咲・十余一地区の開墾に当たった。地元民との開墾地所有権争議をのり切って地主となり,多くの社員が次々と引き揚げるなかで,学校を設立するなど,町創設に加わった。<参考文献>『柏市史』資料編10
(中村勝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報